これから面接に望むとき、服装に注意しなければいけません。面接では第一印象が重要になりますが、どれだけ優れた履歴書を作成し、面接で的確に回答したとしても、着ている服がダメなだけで不採用になることがあります。
そこで、「薬剤師が求人先の面接を受けるときは、事前にどのような格好が適切なのか」を理解する必要があります。
優れた求人を見つけて転職することを考えているにも関わらず、第一印象がダメなために落とされてしまってはもったいないです。
さらに面接後は薬局見学・病院見学もあるため、採用時だけでなく将来一緒に働く同僚へ悪い印象を与えないことも重要です。ここでは、薬剤師が転職時の面接でどのような服装を選択すればいいのかについて解説します。
もくじ
男性でも女性でも、面接はスーツが大原則
薬剤師が転職するとき、調剤薬局やドラッグストア、病院、企業とどこも必ず面接を実施します。面接のためにドアを開けた瞬間に、初めて求人先と顔を合わせることになりますが、このとき第一印象でマイナスにならないようにしましょう。
第一印象でのマイナスとは、「ダメな格好で面接に臨む」ことです。稀に普通の私服や短パンなどで面接を受けようとする常識外れの薬剤師がいます。これでは、当然のように不採用になります。
薬剤師は医療者として患者さんに接する立場にあります。そうした医療者が非常識な服装で面接に臨むと、採用側に「この人は常識的な行動を取ることができず、職場の同僚や患者さんを含めいろんな人とトラブルを引き起こすのでは」と思われてしまいます。
薬剤師だからといって誰でもいいわけではなく、医療者として最低限の常識を持ち合わせていなければ当然ながら採用されません。
そこで、男性でも女性でも特に理由がない限りはスーツ着用で面接を受けるのが大原則です。スーツがない場合でも、量販店の上下セット2万円ほどで問題ないので事前に購入するようにしましょう。例えば、以下は私がもっている男性用のスーツですが、こうしたものを着用しなければいけません。
私もこれまで薬剤師として転職サイトを利用し、いくつか面接を受けましたがすべてスーツで臨みました。そのため特に問題になることはなく、面接後に内定をもらうことができました。
当然、男性でなく女性も同じです。女性ではズボンではなくスカートになることは多いですが、いずれにしてもスーツでなければいけません。以下は女性用のスカートスーツですが、こうした服装で面接に臨む必要があります。
少なくとも、スーツであればマイナスの印象になることはまずありません。下手にスーツ以外を着てしまい、悪い印象を与えないように注意しましょう。
調剤薬局・ドラッグストアの店舗見学や病院見学もスーツ
なお、薬剤師の転職で失敗しないコツとして職場見学があります。実際に働く店舗を見学することにより、どのような雰囲気の中で勤務することになるのか把握するのです。患者さんの様子や調剤設備など、求人票では分からない多くの情報を店舗見学で得られるようになります。
また、現場の薬剤師に対して会社の実情を直接質問することもできます。会社の上層部は良いことしか言わないものの、現場の薬剤師であれば生の実態を聞けるようになります。
このとき、スーツではなく普通の私服で調剤薬局やドラッグストア、病院の見学に出向いたらどうでしょうか。当然、面接時の採用担当者だけでなく現場の薬剤師も「非常識な人が見学に現れた」と考えるようになります。
調剤薬局やドラッグストアであれば服装規定を設けていないことがあるものの、これが病院であれば日常的に「白いワイシャツの上に白衣を着用する」ことを義務付けていることがあります。そうなると、服装がスーツでないだけで病院見学すら実施させてもらえないことがあります。
服装がスーツでないというだけでいろんな人から悪印象をもたれるようになると考えましょう。
パート・アルバイトもスーツが基本
なお、正社員ではなくパート・アルバイトとして転職するときも同様にスーツがメインになると考えましょう。パート薬剤師の場合、正社員ほど厳密にスーツでなければいけないわけではありません。ただ、同様にスーツであればマイナスの印象にならず、特に大きな問題が起こることはありません。
面接では正装が大原則です。日本では面接時の正装がスーツである以上、特に理由がない限りはパート・アルバイトでもスーツの着用が基本になると考えましょう。
私は調剤薬局で正社員をしただけでなく、過去にはアルバイト勤務をしたこともあります。このときは中小薬局の本社(雑居ビルの一室)で面接を受けましたが、スーツで面接に臨むことにしました。
このときは簡単な志望動機を聞かれ、後は雑談だけして面接にパスしましたが、スーツという一般的な格好だったので特に不信感を抱かれることはありませんでした。もちろん、その後の店舗見学もスムーズに終わりました。
たとえ服装規定のない調剤薬局やドラッグストアで勤務するにしても、パート・アルバイトで働くにしても、最初はスーツで出向くようにしましょう。医療者である以上、常識的な行動を心がけるといいです。
「スーツ以外の私服で面接に」と言われたときの対処法
ただ面接先によっては、たまに困ったことを言ってくることがあります。「面接では私服でお越しください」と指示されることがたまにあるのです。就職活動のようなリクルートスーツを着れば面接時の第一印象は問題ありませんが、私服だとどのような格好にすればいいのか悩んでしまいます。
これについては、ビジネスカジュアルを意識しましょう。スーツではないけれども、ビジネスの商談の場であっても違和感のない服装が望ましいです。これは、男性でも女性でも同様です。
落ち着いた色のジャケットを羽織り、面接に臨むのが適切です。テーラードスーツなど、セミフォーマルな服装で出向くことを考えましょう。こうした服装は男性でも女性とも通用します。以下のような量販店のファッションコーナーに行けば、セミフォーマルな服をたくさん取り扱っています。
セットで売られていることも多く、上下で色が違うこともよくあります。こうした服・ズボンであれば普段の私服としても活用できるため、持っていない場合は一着購入しても問題ありません。
いずれにしても、「私服で面接に来てください」と言われたとしてもラフすぎる格好ではダメです。ビジネスカジュアルを考え、「なぜ、こんなにラフな服装で面接に臨んだのだろう?」と相手先に思われない服装にしましょう。
意外と重要な靴を確認する
そのほか、「髪色が明るくない」「(女性であれば)化粧が派手すぎない」などの常識的なことも考慮して面接に出向くのは当然です。
ただ、このとき意外と見られているのが靴です。服装についてはスーツで基本的に問題ありませんが、靴についても「ビジネスの場で履いても問題ないもの」を着用するようにしましょう。
例えば私の場合、スーツには以下のような靴を履いています。
男性用の靴ですが、女性用の靴についても標準的なものを選び、ヒールが高くなりすぎないように注意する必要があります。
私服で出向く場合であっても、同じようにセミフォーマルの場でも問題なく履いていける靴が望ましいです。間違ってもスリッパのような靴で出向いてはいけません。確かに調剤薬局の中ではスリッパで歩くことは多いですが、面接時はフォーマル靴である必要があります。
バッグは落ち着いたものなら問題ない
また、面接の場では必ずバッグを持っていくことになります。その場で履歴書を手渡すのは普通であり、そうした書類を入れるためにバッグが必要になるのです。
このとき男性であれば、特に意識しなくても問題ありません。ただ、女性ではブランド物のバッグをもっていることが多く、そうしたバッグを面接の場に持っていくことは控えるようにしましょう。以下のような落ち着いた色のバッグである必要があります。
あまりにも派手な格好になるのは避けるように気を付けるといいです。どれだけスーツや靴に気を付けていたとしても、ブランド物のバッグがあれば面接官は違和感を覚えるようになります。
転職時の注意点を理解する
面接を受けるとき、正社員でもパート・アルバイトでもスーツが大原則です。派手な服装を避け、常識のある格好であれば第一印象は良くなります。マイナスの印象にならなければ、ひとまずは問題ありません。
ただ、採用時に服装が問題ないのは当然であり、本当に注意するべきはそこではありません。履歴書や面接での志望動機を含め、面接時の中身が当然ながら重視されます。
面接で不採用になる薬剤師には特徴があり、以下のような人が多いです。
- 面接に遅刻してきた
- 志望動機をうまく答えられない
- 学ぼうとする姿勢が薄い
- 転職理由が前職の悪口ばかり
こうしたことは避けるようにしましょう。どれだけスーツを着用したとしても、面接内容が悪ければ落とされてしまいます。
常識的な服装にした後、最低限のマナーを守ることで薬剤師の面接を乗り切ることができます。
面接で悩む服装の問題をクリアする
転職を何度もする人は少ないです。そのため転職で失敗しないためにも、薬剤師の転職面接でどのような服装を選択すればいいのか悩む人は多いです。正社員に限らず、パート・アルバイトでも面接があるのでどのような格好がいいのか分からないのです。
これについては、よほどのことがない限りはスーツを着用しましょう。どのような場面であってもスーツであればマイナス評価になることはありません。
第一印象がマイナスでないのは、面接に突破する第一条件です。医療人として常識ある行動ができることを証明するためにも、私服ではなくスーツを着用しましょう。
ただ、私服で面接に来るように言われた場合であっても短パンやスリッパなどラフすぎる格好ではダメです。セミフォーマルな服を着用し、面接に臨むように考えましょう。面接という正式な場なので、そうした場所にふさわしい服装は何かを考えれば答えは簡単に見出せます。
こうしたことを理解したうえで面接を受ける必要があります。調剤薬局、ドラッグストア、病院、企業とすべての場面でスーツを着用しましょう。その後は薬局見学・病院見学も実施するのが基本なので、将来の同僚にも常識ある人間だと思われるように行動することが転職成功のコツとなります。
薬剤師が転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。自分一人では、頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉までしなければいけません。
一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や薬局、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。
ただ、転職サイトによって「電話だけの対応を行う ⇔ 必ず薬剤師と面談を行い、面接同行も行う」「大手企業に強みがある ⇔ 地方の中小薬局とのつながりが強い」「スピード重視で多くの求人を紹介できる ⇔ 薬剤師へのヒアリングを重視して、最適な条件を個別に案内する」などの違いがあります。
これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。
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インタビュー記事:薬剤師の転職サイト
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