薬剤師の転職サイトは紹介会社(薬剤師専門の転職支援会社:転職エージェント)が運営しています。彼らを活用すれば、無料で希望先の薬局や病院、ドラッグストア、企業などに転職できます。

実際、ほとんどの薬剤師は転職サイトを活用して求人を探します。自ら中途採用の募集を出している会社に連絡してやり取りをするのは非常に大変ですし、実際のところ転職エージェントを介したほうが年収や勤務内容を含めて良い条件での転職を実現できます。

ただ、利用する転職サイトによって、希望条件に合う適切な転職先を紹介してもらえるかどうかが違ってきます。しかし、どのような紹介会社を活用すれば優位に転職を成功裏に導くことができるかについて、理解できている方は少ないです。

また、転職エージェントの選び方も把握していない薬剤師も多いです。一般的には複数登録するのですが、この理由についても学んでおく必要があります。

そこで、薬剤師の転職サイトを活用するときの注意点をいくつか述べていきます。口コミ・評判に優れた転職エージェントを利用することで、薬剤師として転職に成功できるようになります。

転職エージェント(人材紹介会社)の利用はメリットが大きい

転職するとき、「いまの職場に不満があるから辞めることになる」のが一般的です。薬剤師の退職理由はさまざまですが、例えば以下のようなものがあります。

  • 非常に残業が多く、年収が低くてもいいのでゆったりした薬局がいい
  • 出産したため、育児に理解のある求人がいい
  • 調剤薬局から総合病院を目指したい

こうしたとき、自分で求人票を見て交渉するのは非常に難しいです。自分の要望を叶えてくれる職場を見つけることができず、さらには良い条件を引き出せないからです。

例えば、以下は東京にある調剤併設ドラッグストアから出された求人です。

この求人では、「子供が1歳半になるまで育休が可能」「時短勤務は小学校6年生になるまで大丈夫」とあります。

通常、育休は子供が1歳になるまでです。また、時短勤務は子供が3歳になるまで法律で認められています。しかし、子供が3歳になった瞬間に親の手が離れることなどあり得ないため、子育てしやすいようにこの薬局では例外規定を設けているのです。

さらに薬局によっては、子供の急な発熱でも休んで問題ない看護休暇を設けていることもあります。例えば、以下のような薬局です。

今回は「育児に理解のある薬局」で例を出しましたが、このように求人を確認するとはいっても注意するべきポイントがいくつもあります。

こうしたことを私たち素人が見極めるのは不可能に近いです。そこで、いろんなパターンの薬剤師の転職事例を見定めている転職エージェントに登録し、プロの力を活用しながら転職活動を進めていくのが基本になるのです。

・求人票だけで判断すると失敗する

求人募集では「育児」だけでもこのように考えるべきポイントがたくさんあります。そのため、求人票だけを見て判断し、自ら応募するパターンだと転職で失敗する確率が非常に高くなります。

例えば、ハローワークや知人の紹介などは募集内容の条件だけを考えて応募するケースになります。しかし、表面上の条件だけを見て転職することになるのです。

実際、転職時に例えば「子育てしやすい職場がいい」と考えているママ薬剤師で、「時短勤務は3歳までしか法律で認められていない」「看護休暇の存在」なども理解したうえで求人を見ている人は稀です。ただ、本来はここまで理解したうえで考えなければいけません。

転職は何度も体験するべきことではないため、どのように転職活動を進めればいいのか流れを含めて理解しておく必要があるのです。

転職で成功するには適切なやり方があります。求人票だけで判断すると失敗しやすいのは、当然ながら理由があるのです。そこで、プロの転職エージェントに自分の要望を伝えることで転職サイトを活用する方がメリットは大きいのです。

転職サイトへの登録は2~3社以上の複数が基本

また、実際に転職サイトへ登録するときはコツがあります。どのようにするのかというと、複数の転職エージェントを利用するのです。1社だけの登録では、多くの場合で失敗してしまうからです。

これは、人によって担当コンサルタントとの相性があるからです。そのため、1社だけに決めている状態では、運悪くダメな担当者に当たってしまったときに最悪な結果を招いてしまいます。

例えば、担当コンサルタントによっては、あなたの意見を聞かずに希望としていない職種を勧めようとすることがあります。このような場合はミスマッチを生じるため、意見を汲み取ってくれるコンサルタントに担当してもらう必要があります。

また、転職サイトによって強みや弱みがあります。大手企業の求人をたくさんもっていることがあれば、求人票にも載っていない高額求人を引き出せる会社もあります。派遣を取り扱う会社があれば、そうでない会社もあります。

こうした特徴の違いがそれぞれあるため、実際に転職サイトを活用するときは複数の転職サイトに登録し、在籍する担当者とやり取りを行うようにするのです。

家や車の購入など、人生の転機となる大きな買い物では複数の会社から見積りを取って比較検討するのが当たり前です。これと同じように、転職でも就職先によってその後の人生が大きく変わるため、複数の転職エージェントを比較検討する人の方が圧倒的に成功しやすいのです。

1社だけでは「そのコンサルタントが良いかどうか」が分からないため、かなりにリスクを背負うことになります。そのため、2~3社以上の紹介会社を活用する人が非常に多いです。

病院や企業求人など、特殊案件ほど複数登録が必須

また、転職サイトでは急性期の総合病院や企業求人についても問題なく取り扱っています。しかし、こうした求人では求人の絶対数がどうしても少なくなります。

例えば、調剤経験のある薬剤師だと製薬会社の開発職(CRA)に転職することが可能です。臨床開発に携わるCRAは製薬業界で花形と呼ばれる職種ですが、転職エージェントを介せばこうした求人へも応募できるのです。

ただ、求人数は少ないです。例えば、転職サイトの大手で知られるマイナビ薬剤師を活用してCRAの求人数を調べた結果が以下になります。

このように、全国で40件です。ここに勤務地や会社規模、勤務条件などを含めて検討しなければいけません。そこでできるだけ多くの選択から選ぶため、2~3社以上の転職サイトを活用するのです。

特殊案件であるほど、当然ながら求人数は少なくなります。複数の転職サイトを利用するメリットとしては、担当者との相性だけでなく、単純に「選べる求人の数を増やす」という目的もあるのです。

・薬局でも特殊案件は多い

また、調剤薬局やドラッグストアで働く場合についても同じように、多くの人の希望条件は特殊案件になりがちです。

  • 東京や大阪で年収600万円以上を実現したい
  • 週1回だけ勤務したい
  • 育休や時短勤務を長期で認めてほしい
  • 50代や60代で転職したい
  • 扶養内の勤務を考えている
  • 土日休みを実現したい
  • 管理薬剤師で転職したい

これらはすべて求人数の少ない稀な案件になります。

何となく転職し、年収もそこまで希望がない場合は転職サイトを1~2社だけ利用しても問題ありません。ただ、そうでない場合は2~3社以上を利用しないと転職での失敗確率が高まりやすいことを理解しましょう。

できるだけコンサルタントを活用するべき

また、転職サイトへ登録するのであれば、できるだけ紹介会社(転職サイト)の担当者を活用することを心がけましょう。「希望する年収」「勤務地」「通勤時間」を含め、できるだけ細かく条件を伝えるのです。

ここであなたが遠慮することはないです。転職エージェントは薬剤師にとって無料のサービスですが、転職サイトは1人の薬剤師を紹介することで100~150万円の紹介料を紹介先の薬局や病院、企業からもらいます。

この事実を考えれば、転職サイトのコンサルタントをフル活用しても引け目を感じることはないはずです。「このような条件を提示したら迷惑をかけるかな」などとは思わず、最初から本音を語るようにしましょう。

そうすると、転職サイトのコンサルタントは転職に関するあなたの詳細な希望を知ることができます。これが、良い求人の紹介に繋がります。信頼関係を築くのも早くなるため、メリットしかありません。

実際、私も以下のように薬剤師免許を保有し、薬剤師として働いています。このとき、転職時は転職サイトを利用しました。

当時、私は企業の管理薬剤師を働いていて退職し、地元に戻りました。その後、地元の薬局で勤務するときに複数の転職エージェントを頼ったわけです。当時、私は独立起業を考えていたので、そうした要望を叶えてくれる職場を探すようにしたのです。

当然、そのような求人募集は特殊案件です。しかも、東京や大阪などの都市部ではなく、地元が岡山県と田舎です。そこで複数の転職サイトに登録し、自分の要望を満たしてくれる薬局への転職を試みることにしたのです。

そうして面接を受けた会社のうち、一つの調剤薬局へ無事入社することになりました。以下が実際に転職サイトの担当者から来た私宛てのメールの内容です。

私の場合は自分の独立起業が関与していたことから特殊案件だったのですが、このときは5社の転職エージェントを活用し、それぞれの転職サイトを使い倒しました。その結果、田舎の地域ではあっても最適な求人を発見できたのです。

転職サイトの特徴や違いから、選び方を見極める

ただ、このときは登録した複数の薬剤師転職サイトの中で、どのようにして求人を選べばいいのか理解しておかなければいけません。

実際のところ、紹介会社によって大きく特徴が異なります。ただ、これまでの転職経験が少ない人であれば、転職サイトごとにどのような違いがあるのか分かりません。

自分に合った転職サイトを活用しなければ、早期退職など転職で失敗してしまいます。こうした事態を避けるためにも、転職サイトの特徴や違いを見極め、適切な選び方を理解しておく必要があります。転職サイトによる違いとしては、例えば以下のような項目があります。

  • 求人の数をたくさん提示するか、厳選するか
  • 対応が電話だけか、面談・面接同行まで行うか
  • 派遣求人はあるのか
  • アフターフォローなどの付随サービスはあるか

それぞれについて、具体的に確認していきます。

「たくさんの求人の提示」と「厳選した求人の提示」

まずは求人票がなければ、当然ながらどのような職場がいいのか比較検討できません。そのため、多くの求人を保有している転職サイトを利用するのは必須になります。

そうしたとき、転職サイトのコンサルタントとヒアリングしたあと、「それに合う求人がたくさん提示される」というスタイルの転職サイトがあります。その中には高年収の求人があったり、大手企業の案件があったりとさまざまです。

大手転職サイトになるほど、多くの求人を提示する方法が主流です。例えば、以下のような大手の転職サイトだとこうしたスタイルになりやすいです。

  • 薬キャリAGENT
  • マイナビ薬剤師
  • お仕事ラボ

一方で「薬剤師と1時間ほどの綿密なヒアリング」を実施することによって、より的確な厳選された求人を2~3つほど提示するスタイルの転職サイトもあります。多くの求人の中から自分で選ぶというよりも、キャリアコンサルタントというプロの立場から良い求人を選んでもらうのです。

こうした転職エージェントには、以下の2つがあります。

  • ファーマキャリア

例えば、ファーマキャリアは自社で求人案件を保有していない珍しい転職エージェントになります。そこで、薬剤師に希望条件を電話でヒアリングした後に薬局や病院へ求人の有無を確認し、ゼロからオーダーメイドで求人を作っていくスタイルにしています。

そのため多くの求人をネット上から探すことはできませんが、特殊案件に強く最適な求人を発掘できるようになります。

こうした保有求人数の違いを理解したうえで、特徴の異なる転職エージェントを組み合わせて活用するのがコツになります。

「電話だけで行う」のか、「面接同行まで行う」のか

また電話だけのやり取りなのか、事前面談や面接同行まで行うのかも大きな違の一つです。

求人を紹介する前、転職サイトのコンサルタントと実際に会って話をする「面談」が可能な転職サイトはいくつかあります。こうした転職エージェントは以下になります。

  • お仕事ラボ

こうした転職サイトの場合、事前面談だけでなく求人先の薬局や病院などでの面接に同行してもらえます。

以下は中小薬局の本社ですが、こうした場所に一人で出向くのではなく、それまでやり取りしていた転職サイトの担当者が来てくれるだけでも非常に面接がやりやすくなります。

また、面接をしたその場で給料や勤務条件などの交渉も可能というメリットもあります。

もちろん人によっては、転職サイトのコンサルタントと会うのを面倒に感じる人がいます。忙しい時間の中で日程調節しないといけないため、そうしたときは電話だけのやり取りで完結する転職サイトを活用しても問題ありません。

電話だけで完結する転職サイトとしては、例えば以下の2つがあります。

  • 薬キャリAGENT
  • ファーマキャリア

もちろん、中には電話が苦手な人もいます。そうしたとき、こうした転職エージェントを利用するときにメールだけのやり取りを依頼しても問題ありません。

注意点として、すべてメール対応だと希望条件をうまく伝えらえることができず失敗確率が高まることが知られています。そこで最初だけ電話で対応するものの、その後の求人紹介などはメール対応にしてもらうのです。

いずれにしても、対面での面談や電話、メールを含めて転職サイトの担当者とやり取りをすることになります。このとき、転職サイトによってフォローの仕方が異なることは理解しておきましょう。

派遣求人の取り扱いがあるかどうかを理解する

なお、特に年収アップや自由な働き方を考えている人であれば、派遣求人を考える人が多いです。

正社員よりも高い年収を実現できるのが派遣です。単純に時給が高く、東京や大阪などの都市部であっても時給3,000円以上が普通だからです。場合によっては、時給5,000円ほどの求人が出されることもあります。

例えば、以下は東京(渋谷)と都市部にある調剤薬局から出された中途採用の求人募集になります。

トップクラスの求人数を誇る薬キャリAGENTで出された求人ですが、このように時給4,800円からとなっています。

参考までに、この薬局で派遣として週5日勤務した場合の月収は86万4,000円になります。年収換算だと、年収1,000万円以上となります。

ただ、派遣の求人を取り扱っている転職サイトは少ないです。具体的には、以下の転職エージェントで派遣求人が存在します。

  • 薬キャリAGENT
  • お仕事ラボ
  • アプロ・ドットコム

派遣については、メインとなる転職サイトがこれら2つだけになります。特にパート・アルバイトを考えている場合、時給が大幅に上昇する派遣についても検討しましょう。

その他、付随サービスは何があるのか

他にも、転職サイト独自の取り組みがあります。例えば、先に述べたような「面接で一緒に同行してくれる」ことは付随サービスの一つです。

他には、「ママ薬剤師のために保育所お探しサービスを実施している」「転職完了後、条件通りの勤務になっているかどうかを含めたアフターフォローまで実施してくれる」などがあります。

これについては、転職サイトごとにどこまで転職サービスを細かく実施してくれるのかが異なります。具体的な付加サービスについては、コンサルタントから聞くのが一番です。こうしたサービスについては、できるだけ活用するようにしましょう。

例えば、県外への転職などでは、「交通費を面談してくれた企業に出してもらう」ように転職サイトのコンサルタント経由で交渉してもらうこともできます。さらには、引越し代を含めて負担してくれる薬局や病院もたくさん存在します。

東京や大阪、福岡、名古屋、横浜など都市部の薬局では少し難しくなりますが、それ以外の地方であればわりと高い確率でこうした費用を負担してくれます。例えば、以下の中小薬局では引越し代を含めて全額が会社負担です。

今回は求人に記されているので分かりやすいですが、こうした記載がなかったとしても、転職エージェントを通すことで問題なく交通費や引越し代の負担を軽減できることはよくあります。

できるだけ金銭的な負担を軽くするのが基本です。そのため、こうした小さいことについても転職サイトはあなたにとって大きな力になります。

転職サイトの利用でも失敗する人の特徴

ただ、場合によっては転職で失敗してしまう方がいます。例えば、「2~3社以上など、複数の転職サイトに登録したときにたくさんのメールや電話がきたら面倒だ」と考えて1社しか登録しない人がいます。

しかし、前述の通りこれではリスクが大きいです。転職サイトには多くのコンサルタントが在籍しており、当たりはずれが大きいからです。希望とはまったく違う求人を提示してくるコンサルタントも中にはいるため、1社だけに登録するほどミスマッチが起こりやすいです。

そもそも、自分の人生を本気で考えなければいけない転職の場面で「面倒なので1社だけの転職サイトで済ませる」ことを考えている時点でやり方が甘いです。その場合、転職はせずにいま会社で現状維持した方がいいです。

そのため、2~3社以上の転職サイトへの登録は当然だと考えましょう。

対面での面談や電話連絡を拒否すると失敗する

ただ、複数の転職エージェントを利用するという必要最低限のことを実施し、良いコンサルタントに当たったとしても転職で失敗することがあります。

なぜ、こうしたことが起こるのかというと、多くは薬剤師側に原因があります。その原因のほとんどは「コミュニケーションを取ろうとしない」ことに行きつきます。例えば、対面でのコンサルタントとの面談や電話での連絡を拒否するケースです。

求人紹介前に対面で会うのが面倒だったり、電話が嫌だからといってすべてメールだけで済ませようとしたりする人がいます。また、良い求人だけをメールで送ってもらうように指示する人がいます。

しかし、最初は実際にコンサルタントと会ったり電話で話したりしなければ、その人が望む求人は理解してもらえません。また、「対面で会う時間を取れない」「電話はかけないでくれ」と言われてしまえば、コンサルタントも人間なのでやる気が失せてしまいます。その結果、あなたに良い求人は回ってこなくなります。

時間を取れないとはいっても、「仕事終わりの深夜(例えば23:00など)であっても1時間ほどの時間を取れない」というのはあり得ません。また、転職サイトの担当者はあなたの家や職場近くまで出向いてくれるため、特に問題なく面談できます。

また電話についても、先に述べた通り電話嫌いな人がいるのも事実です。しかし、この場合は「最初だけ電話対応を行い、その後はメール対応だけに変更してもらう」ようにすればいいだけです。

そもそも、薬剤師は人と接することになるのでコミュニケーション力が要求されます。疑義照会するときは必ず電話ですし、たとえ企業の薬剤師であっても電話を使用する機会は多いです。そうしたことを考えると、自分の人生に関わる転職という場面で完全なる電話なしの要求をするのは考えられません。

・電話連絡が可能な時間を伝えておく

ちなみに、「平日は忙しいから土日だけに電話してほしい」など、コンサルタントとの活動を特定の日だけに制限するのも好ましくないです。

求人はみずものであるため、良い求人であるほど数時間後には他の人に取られてしまいます。そのため、5分くらいでもいいので平日に電話できる時間を設けるようにしましょう。当然、指定する時間は21:00以降など夜中であっても問題ありません。

職場見学は必ず実施するべき

また、どの転職エージェントを利用する場合であっても職場見学については必ず実施するようにしましょう。

面接自体は本社で行うにしても、実際に働くのは現場です。特に薬局への転職であると、実際に働く職場と本社までの距離が遠く、現場の見学を面倒に感じることがあります。ただ、少し距離があったとしても必ず実際に働く職場まで出向いて店舗見学をしなければいけません。

職場見学をしなければ、一緒に働く人の雰囲気や調剤設備を含めて実情を把握できません。そこで、薬剤師が必ず行うべきなのが店舗見学なのです。

面接同行してくれる転職サイトであれば、その場で職場見学の段取りもしてもらえばいいです。ただ、電話だけで完結する転職エージェントについても、面接後に職場見学をセッティングしてもらうように必ず事前に調節してもらいましょう。

薬剤師のヘルプ体制や有休のとりやすさ、残業時間を含めて、現場の薬剤師へ質問することで見えてくることは多いです。そうしたことを現場で働く薬剤師へ質問し、確認するようにしましょう。

選び方を学び、口コミ・評判に優れた転職サイトを利用する

あらゆる薬剤師が転職時に利用するのが転職エージェントです。転職サイトを利用せずに優れた求人を探すのは非常に難しいです。そのため、あなたの要望をヒアリングした後に最適な求人を紹介してくれる転職サイトを利用するのはメリットが大きいです。

実際の選び方として、2~3社以上の転職サイトを利用するのが基本になります。

転職エージェントごとに特徴があり、それぞれ違いがあります。こうしたことを理解したうえで選ぶようにしましょう。ただ、薬剤師専門の転職サイトは無数に存在します。その中でも、特に口コミ・評判に優れた転職サイトとしては以下があります。

  • ファーマキャリア
  • お仕事ラボ
  • アプロ・ドットコム
  • 薬キャリAGENT

私の場合は非常に特殊な薬局転職だったので、ここに記した会社を利用しました。

いずれにしても、複数社の転職サイトを利用するのが求人を探し、中途採用で転職するコツになります。それぞれの特徴や違いとしては、以下のようになります。

・ファーマキャリア

既に説明した通り、自分たちで求人票を保有していない会社がファーマキャリアです。薬剤師にヒアリングした後、その内容をもとにしてゼロから求人を作ることに特化しています。そのため、特殊な要望であるほど強みを発揮します。

基本は電話だけの対応であり、派遣は取り扱いがありません。正社員またはパート・アルバイトでの勤務を考えており、さらには求人への希望条件があって内容が特殊であるとファーマキャリアへの登録が適切です。

・お仕事ラボ

手厚いフォローがお仕事ラボの一番の特徴です。事前の面談や面接同行、転職後の調節を含めて実施してくれます。大手の転職サイトにも関わらず、細かい面談を含めて薬剤師の要望を吸い取り、求人を紹介することに特化しています。

また自ら薬局を経営している会社でもあるため、全国の病院や薬局とのつながりは大きいです。手厚いサービスによって求人を探したい場合、お仕事ラボが優れています。

・アプロ・ドットコム

一般求人だけでなく、派遣にも大きな強みをもつのがアプロ・ドットコムです。しかも長期や短期の派遣求人だけでなく、一日だけのスポットバイト求人も取り扱っています。そのため、求人の種類という意味でも最も多くの選択肢から選ぶことができます。

また正社員で働く場合であっても、派遣に強い転職サイトであれば紹介予定派遣という勤務方法が可能です。数か月のお試し勤務が可能になるのが紹介予定派遣であり、これであればミスマッチが100%の確率で起こりません。そのため、正社員転職を考えている人もアプロ・ドットコムはおすすめです。

・薬キャリAGENT

薬剤師専門の転職サイトの中でも、求人数がトップクラスで多いことで知られる転職サイトが薬キャリAGENTです。たくさんの求人から選択できるため、薬剤師が転職を検討するとき最初に登録を考えるべき転職サイトになります。派遣についても取り扱いのある転職エージェントです。

薬キャリAGENTは電話対応(またはメール)だけの転職サイトであり、面接同行などはありません。ただ、高額求人を含めてたくさんの選択肢から求人を選べるようになっています。


薬剤師転職で失敗しないために必要な理想の求人・転職先の探し方とは!

薬剤師が転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。自分一人では、頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉までしなければいけません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や薬局、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって「電話だけの対応を行う ⇔ 必ず薬剤師と面談を行い、面接同行も行う」「大手企業に強みがある ⇔ 地方の中小薬局とのつながりが強い」「スピード重視で多くの求人を紹介できる ⇔ 薬剤師へのヒアリングを重視して、最適な条件を個別に案内する」などの違いがあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。

オススメの転職サイトと特徴の違い

注目の人気記事

・私が経験した転職サイト体験談

実際に私は転職サイトを活用して調剤薬局へ就職したことがあります。私が行った転職体験の様子や注意点なども含め、ありのままに公開したいと思います。

管理人による転職体験記

・転職サイトを活用し、転職での失敗を防ぐ

転職を成功させるためには、転職サイト(紹介会社)をフル活用しなければいけません。そこで、具体的にどのように利用すればいいのかを解説します。

転職サイトを有効活用するには

・派遣登録し、高時給で働く

派遣薬剤師は給料が正社員よりも高く、時給3,000円以上も普通です。さらには3ヵ月や半年だけでなく、1日などスポット派遣も可能です。「自由に働きたい」「多くの職場を経験したい」「今月、もう少し稼ぎたい」などのときにお勧めです。

派遣薬剤師の転職サイトランキング

インタビュー記事:薬剤師の転職サイト

・ファーマキャリア

薬剤師求人の中でも、「どこにも載っていない難しい案件」を探すことに特化した、オーダーメイド求人の発掘を行っているファーマキャリアさまへ取材しました。

ファーマキャリアのインタビュー記事